大っ嫌いなアイツに恋をした。



「まだ祭りいるんじゃねぇの?行ってこいよ」


宮村はあたしの背中を押すように優しく笑った。



「うん…!ちゃんとアイツと真正面からぶつかってくる!」



もう、つまらない意地を張るのはやめよう。


仕方ないくらいあたしはアイツが好きなんだ。


あの時からずっと……



橘しか……見えてなかったよ。




あたしは南橋宮に向かって走り出した。






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