大っ嫌いなアイツに恋をした。




泣いてる顔が可愛いなんて初めは思ったけど…

やっぱり、笑ってる方が笹原らしい。



「で、何でチーズケーキなわけ?俺の好みわかってんじゃん」


焦げてるけどな。



「た、橘に聞いたの……宮村はチーズケーキ好きだって」



────悠月が?



「じ、実は…言うなって言われてるんだけど…このチーズケーキ橘と一緒に作ったんだ。橘のやつ、素直じゃないけど宮村のこと本当にす────んんっー!」



笹原が言い終わるまでに悠月がやってきて、すかさず笹原の口を後ろから手のひらで抑えた。



「何言おうとしてんのかな〜美優ちゃんよぉ」



悠月はしかめっ面で笹原の頬をつまむ。



「ひゃから、たひばなはみひゃむらの…」



「うっせぇな、口塞ぐぞアホっ」



本当、飽きねぇな。


いつまでも相変わらずのままでいてくれよ。





< 387 / 415 >

この作品をシェア

pagetop