大っ嫌いなアイツに恋をした。
泣いてる顔が可愛いなんて初めは思ったけど…
やっぱり、笑ってる方が笹原らしい。
「で、何でチーズケーキなわけ?俺の好みわかってんじゃん」
焦げてるけどな。
「た、橘に聞いたの……宮村はチーズケーキ好きだって」
────悠月が?
「じ、実は…言うなって言われてるんだけど…このチーズケーキ橘と一緒に作ったんだ。橘のやつ、素直じゃないけど宮村のこと本当にす────んんっー!」
笹原が言い終わるまでに悠月がやってきて、すかさず笹原の口を後ろから手のひらで抑えた。
「何言おうとしてんのかな〜美優ちゃんよぉ」
悠月はしかめっ面で笹原の頬をつまむ。
「ひゃから、たひばなはみひゃむらの…」
「うっせぇな、口塞ぐぞアホっ」
本当、飽きねぇな。
いつまでも相変わらずのままでいてくれよ。