大っ嫌いなアイツに恋をした。



倒れる……!


そう覚悟したとき、ふわっと抱きとめられた。



見上げると、橘があたしをギリギリで抱きとめてくれている。


その顔はいつになく真剣であたしは橘の胸に身体を預けたままだった。


なぜか、心拍数がドクドクと上がっていく。


橘はあたしをベッドに座らせると、あたしの鞄を持ち口を開いた。



「コイツは俺が家まで送るんで」



……は?


今なんて?



「橘くんいいの〜?ありがとう。橘くんがいれば笹原さんも安心ね。」



なんて、夏川先生はニコニコ笑っている。


ちょ、ちょっと!!絶対勘違いされてるよっ!



「い、いい!あたし一人で帰れるからっ」


鞄を取り返そうと手を伸ばすと、橘はその手を掴んで引き寄せた。



「また倒れたらどうすんだよバカ。黙って俺の言うこと聞け、病人」



耳元からそんな低い声が聞こえ、顔を上げると怪訝そうな顔をした橘がいた。



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