ブンベツ【完】


「ヨシノに聞いてみろよ。売り上げに貢献したいから水着で店の前立っていいかってな」

「か、カイさん!」

「きっとアイツのことだから有無なしに許可おりんだろ」

「私やりませんよ!?やりませんから!!」


もし学校の人に知れたらどうなるか。
お嫁に行けないなんて今時古いけど、彼氏ができないどころか友達がいなくなる。


「安心しろよ。もし本当に許可がおりても俺が店に立たせる訳ねぇだろ」


ーーーーあんたにはそんなことさせない。


その言葉にまた胸がときめいた。

私の反応に確信をついてるような、そんな意地悪な笑みを向けて笑うカイさん。


ダメだ、何でいつもカイさんのペースに巻き込まれちゃうんだろう。

気づいたら主導権を握られててカイさんの手で転がされてる。


からかわれて、意地悪されて、手のひらで転がされて、最後は私をドキドキさせる言葉を残してく。

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