ブンベツ【完】


その日はあんまり寝れなかった。

フユちゃんの助言が頭をグルグルと回って見出せない答えを永遠と探してたら朝を迎えてた。

意識が朦朧とする中いつものように支度をして家を出る。
コンビニに寄って朝ご飯を調達した後、カイさんを起こす。

フユちゃんの助言は物凄い威力を持ってるらしい。
全然頭を離れていかない。


「カイさん9時です、起きてください」


『その人と手繋いだり、キスしたり、エッチできる?』

気持ち良さそうに寝るカイさんの寝顔を見たらそんなフレーズが過ぎった。


『手繋いだり』
カイさんの指はすごく細くて長い。

『キスしたり』
整った形の良い唇に…なんて…。

『エッチしたり』
それは無理!恥ずかしすぎる!!


だって好きな人に裸見られてカエルみたいな体制になるなんて考えられない!

世の中のカップル全員ほんとそんなことしてるの!?とすら疑いたくなるくらい恥ずかしい!


「今日はやけに大人しいな」

「え?」


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