誘惑~初めての男は彼氏の父~
「もしもし、どなたですか?」
バッグの中から携帯電話を取り出し、ディスプレイに映し出されたであろう相手方の電話番号に首をかしげた後で。
佑典は恐る恐るといった感じで、電話に出た。
登録外の未知の番号なのだろうか。
緊張した面持ちだった。
「もしもし、もしもし?」
相手がなかなか声を出さない様子。
「・・・」
ついに佑典も黙ってしまった。
十秒くらい経ってからだろうか、佑典は終話ボタンを押し、そのまま電源も切ってベッドに戻ってきた。
「どうしたの?」
「無言電話だった。もちろん非通知。向こうは何も言わないんだ」
シーツに包まる私の横に、佑典は腰かけた。
「無言? 通信エラーで音声が届かないとかじゃなくて?」
「そういうのじゃなかった。電波の向こうに、明らかに相手の気配を感じたから」
「・・・」
いったい誰が、何のために。
「まさかあの人が・・・? でもこんな悪趣味なことはいくら何でもしないか」
佑典はそんなことをつぶやいた。
和仁さんを疑っているのだろうか。
実の父親が、息子が恋人と抱き合っているのを邪魔しようと悪だくみして。
まさにその瞬間を見計らったかのように、無言電話をしてきたとでも?
バッグの中から携帯電話を取り出し、ディスプレイに映し出されたであろう相手方の電話番号に首をかしげた後で。
佑典は恐る恐るといった感じで、電話に出た。
登録外の未知の番号なのだろうか。
緊張した面持ちだった。
「もしもし、もしもし?」
相手がなかなか声を出さない様子。
「・・・」
ついに佑典も黙ってしまった。
十秒くらい経ってからだろうか、佑典は終話ボタンを押し、そのまま電源も切ってベッドに戻ってきた。
「どうしたの?」
「無言電話だった。もちろん非通知。向こうは何も言わないんだ」
シーツに包まる私の横に、佑典は腰かけた。
「無言? 通信エラーで音声が届かないとかじゃなくて?」
「そういうのじゃなかった。電波の向こうに、明らかに相手の気配を感じたから」
「・・・」
いったい誰が、何のために。
「まさかあの人が・・・? でもこんな悪趣味なことはいくら何でもしないか」
佑典はそんなことをつぶやいた。
和仁さんを疑っているのだろうか。
実の父親が、息子が恋人と抱き合っているのを邪魔しようと悪だくみして。
まさにその瞬間を見計らったかのように、無言電話をしてきたとでも?