誘惑~初めての男は彼氏の父~
 「僕がそんなこと言っても、説得力まるでなしだけどね」


 自嘲的にそう述べて、私の肩に手を回し、頬にキスをする。


 肌が熱くなる。


 このままソファーに体を沈めて、そのまま・・・とも望んだけれど、和仁さんはそっと私から離れた。


 「まずは撮ってきた写真の整理があるから、続きはまた夜にでも」


 「・・・」


 「そうだ。理恵にも手伝ってもらおうかな」


 「えっ、何をでしょうか」


 「パソコンに取り込んだ、写真の整理。簡単だからすぐに覚えられるよ」


 それから和仁さんの仕事場に連れて行かれた。


 自宅内スタジオには以前、古田ヤスのヌード撮影が行なわれた際に迷い込んだことがあるけれど。


 パソコンやスキャナなどの危機が多数設置されている仕事場には、足を踏み入れるのは初めて。


 和仁さんはメインのパソコンの電源を入れた。


 「デジカメで撮影した画像をこれから、パソコンに取り込む。日付毎に自動的に分類されるから、さらに場所ごとに小分けしてほしいんだ」


 「えっ、撮影場所なんて私、見ただけじゃ分かりません」


 「大丈夫。その地点の一枚目の画像は必ず、場所が表示された看板を撮影しているから。プレビューで看板をチェックして、それを参考にファイル作って分類してほしいんだ」
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