夏の空模様
そして解散の時

「二次会のボウリング行く人ー!」

と、いつもの調子で長山が聞いていたが
麻希は親が厳しく帰ることにした

「ばいばーい」

「麻希ちゃんばいばーい」

そして麻希は自転車に乗って
帰ろうとしていたら

「あ、麻希!」

「あ、陽(よう)だ
陽も帰るの?」

「うん、麻希もか
お前んち厳しいもんな」

陽は高校生になって
すぐ引っ越してしまったが
麻希の幼なじみである。

「じゃあ送ってってやるよ」

「え、いいよ
もう家近くないんだし」

「いや、たまにはいいじゃん」

などと押し切られて
一緒に帰ることになった。

「陽が帰るとか女子、可哀想
絶対、陽狙いの子まだ多いからね」

「そんなことないだろ
告白されたことねーし」

「だからそれは
陽が気づいてないだけだって!」

陽は高校生の頃ホントにモテていた
麻希がラブレターを渡してと
頼まれたことも数え切れないほどある

「だってバレンタインとか
すごかったじゃん」

「あれはほとんど義理じゃん」

(あんなに綺麗にラッピングしてるのを
義理って思えるとか逆にすごいな)

そんな風に高校生の頃の話をしながら
一緒に帰った

麻希の家の近くについた頃

「それじゃ、この辺でばいばい」

「おぅ、
あのさお前ってメアド変わってない?」

「うん
面倒くさいから変えてないよ」

「じゃあ今度またメールする」

「え、あ、うん」

(もしかしてこれもフラグか!?
モテ期到来!?)

「それじゃあ、また」

「うん、ばいばーい
送ってくれてありがとう」

そうして麻希が出会いを求めたクラス会は
終わった






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