キミとネコとひなたぼっこと。~クールな彼の猫可愛がり方法~
そう思って樹さんの服を掴もうとした時だった。
「……っ!」
「え……?」
私の脳裏にブライダルサロンで見た幸せそうに笑い合う樹さんと西岡さんの姿が浮かんでしまって、私は反射的に樹さんの胸をとんっと押し退けてしまっていた。
何で、こんな時に思い出すの……!?
別れの時までは考えないって決めていたのに!
戸惑いながらハッと視線を上げると、目の前には目を大きく開いて驚いた表情の樹さんの顔があった。
「あ、ご、ごめんなさ……っ」
樹さんの表情に私は一気に罪悪感に襲われて、口元を手で押さえて謝っていた。
でもそれ以上は何も言えずにいると、樹さんがふと表情を柔らかくして、口元に笑みを浮かべた。
「……もし心配事とかあるなら、気が向いたらでいいからさ、いつか話して」
「!」
「みーこが抱えてるものは俺も一緒に抱えたいと思ってるから」
「な?」と言って、樹さんは私の頭をぽんぽんと優しく撫でてくれる。
こんな言葉を伝えてくれる人が私を裏切ってるなんて、到底思えなかったけど……それは私の都合のいい考えなんだと思う。
そして、今がいいタイミングかもしれないと、私は気付けば話し始めていた。