キミとネコとひなたぼっこと。~クールな彼の猫可愛がり方法~
「コタ~。私が起きるの待ってたの?遊んでほしかった?」
私の問い掛けに答えが返ってくるわけではないけど、その行動を見れば一目瞭然。
コタロウは私を必要としてくれている。
それが嬉しくて、私はまたコタロウにハマりこむのだ。
そんな私に対して、親だけではなく友人までもが言ってくる言葉は、『いい年してネコを飼うなんて、結婚する気なんてないでしょう?仕方のない子ねぇ』。
確かにネコにうつつを抜かしているとも言える私にはここ数年ほど浮いた話なんて一切ないけど、コタロウだけいれば十分だと思う気持ちは間違いないものだし、今は仕事柄出逢いがあるわけでもないし、これからもきっとこのまま過ごしていくんだと思う。
「そうは言っても、現実の目は厳しいんだよなぁ……はぁ」
コタロウを撫でながらついひとりごちてしまうけど……すぐに、「まぁいいか。コタロウと遊ぶの楽しいし」と思ってしまう私は、その時点でダメなんだろう。
まぁ、でも、満足しているのは事実でどうこうするつもりもないから、今はその生活を楽しむだけなんだけど。
「よしっ。コタ、今日も楽しい1日にしようね!」
抱き抱えてひとしきり撫でてあげた後、私はコタロウにそう言ってベッドから降りる。
それと同時にコタロウも床にすとんと降りて、尻尾をぴんと立てて私の後を追ってくる。