キミとネコとひなたぼっこと。~クールな彼の猫可愛がり方法~
私はリビングの窓に向かい、いつものようにコタロウが出入りできるくらいの幅に窓を開けて部屋の空気を入れ替える。
この時、コタロウが誤ってベランダから落ちてしまわないように設置しているネットがしっかり固定されているのを確認することを忘れないように心掛ける。
ここはアパートの2階で下にはクッションになるような植え込みがあるとは言え、落ちると危ないから。
穏やかでマイペースの性格のコタロウは、ベランダではとことこと歩いたり、ひなたぼっこをしたり、おもちゃを抱えて遊んだりするくらいの場所だと認識しているから心配はないはずだけど、念のため気をつけるようにしているんだ。
「じゃあ、遊んでてね」
その言葉を合図に私はコタロウのご飯を用意するためにキッチンへ向かい、コタロウはそのまま窓際に置いているクッションの上に乗って、ご飯前の運動をするようにおもちゃで遊び出す。
それがコタロウがここにきてからの習慣になっていた。
コタロウのご飯を用意して、今日はあたたかいし天気もいいしお昼からベランダのところでひなたぼっこでもしようかな、とるんるんとした足取りで、私はコタロウが待っている窓際へと向かう。
「コターご飯だよ。……あれ、コタ?」
いると思っていた場所にコタロウの姿はなかった。