キミとネコとひなたぼっこと。~クールな彼の猫可愛がり方法~
 

もしかして虎谷先生はネコがすごく好きなのだろうか。

あんなに表情が緩んでしまうくらいに。

でも、それなら何で治療の時は人が変わったかのようにあんなにクールなんだろう?

こんな風に笑顔で接してもらえれば、すごく親しみを持てるのに……。

先生ってかっこいい顔してるし、きっと笑顔の方が患者さんにももっと慕われるんじゃないだろうか?

疑問が浮かんだ時、コタロウがキャリーバッグの中でゴロンと動いたらしく、私はその重さの動きと共にバランスを崩しドアにぶつかってしまい、カタンと音を立ててしまった。

それと同時に、びくっと虎谷先生の身体が跳ねた。


「っ!……え、坂本さん?」

「!!あっ!あのっ、~~っ」


子猫を抱えたまま虎谷先生がハッと私の方に振り向いて、目を見開いて驚いたような表情で私をじっと見る。

いつものクールさが全くない虎谷先生の表情に、何となくいけないものを見た気分になってしまって、私は何も言えなかった。

少しの沈黙の後、先に口を開いたのは虎谷先生だった。


「……もしかして今の、見ました?」

「!……は、はい。す、すみません……」


虎谷先生の質問に素直に頷くと、先生はちっと舌打ちをして、子猫をそっとゲージに戻した。

そしてカチャンとゲージの扉を閉め、ロックをかける。

……今、舌打ちした、よね?

って……え、私、本当にまずいもの見ちゃったってこと?

 
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