キミとネコとひなたぼっこと。~クールな彼の猫可愛がり方法~
 
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……聞けるわけ、ない。

『彼女とかいるんですか?』なんて。


「コタロウ~。うらうらー」


にゃっ、にゃっ、と鳴きながらおもちゃを追いかけるコタロウと、すごく楽しそうな笑顔でおもちゃを動かす虎谷先生の姿を目に映しながら、私はそんなことを考えていた。

虎谷先生の素顔を知ってから3ヶ月が経つ頃、すっかり“土曜日の夕方の公園お散歩からの~私の家with虎谷先生”が恒例になっていた。

コタロウはこの通り元気いっぱいでつつみぎ動物病院に行く用事はないから、この時間だけが唯一虎谷先生に会える時間だった。

だから私は、『散歩ができるように、土曜日は雨が降りませんように!』と毎日のように祈るのだ。

……実は、ぱっと見た時はわからないけど、寝室のカーテンの後ろにはてるてる坊主をぶら下げていたりもする。

コタロウとふたりでひなたぼっこする時間も好きだったけど……今ではもう、虎谷先生がいないこの時間は私には考えられなくなってしまっていた。

……それくらい、先生のことを好きになってしまった。

彼女(下手したら奥さん)がいるかどうかさえも、わからないまま。

 
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