この恋の結末【短編:完結】
私は家を出て
自転車を無我夢中で漕いだ。
ボロボロと溢れる涙を拭う余裕もなく
ひたすら全力で漕いで駅に着くと
電車に飛び乗った。
電車に揺られながら
人目を気にせずに俯いて
嗚咽を漏らしながら泣き続けた私は
片道2時間近くはかかる
父親の単身赴任先に到着して
携帯から父に電話をかけていた。
そして、私からの突然の電話に
只事ではないと察してくれた父親は
会社に表向きは外回りと言って
会社を抜け出して
駅に迎えに駆けつけてくれた。
『…どうしたんだ!?
実梨亜、お前学校じゃなかったのか!?
それよりどうして
そんなに泣いてるんだ!?
お母さんは知ってるのか!?
…とにかく…何かあったのか!?』
私の顔を覗き込んた父親を見た時
13歳の心の容量の限界を超えてしまい
緊張の糸が切れた私は
『…うぁぁぁぁぁーーん。』
我慢出来なくなって大声で泣き出すと
『……お母さんが涼弥先生にーー。』
と、泣き喚きながら父親に抱きついた。