サヨナラからはじめよう
頭を押さえながら脱衣所の扉を開ける。

「えっ・・・」

「ん?」

空気が止まる。
互いに最大に目を見開いたまま硬直する。

「す、すみません、僕・・・」

バターーーーーーーーーンッ!!!!!
ダダダダダダダダダダ、ガチャッ、バターーーン!!!!
穏やかな朝の空気を切り裂くような地鳴りが激しく響き渡る。


「び、び、びっっっっっっっっっっっくりした・・・・」

止まってしまいそうなほど激しく脈打つ心臓に手をあてると、
先程の光景が鮮明に脳裏に蘇ってくる。
二日酔いの頭痛なんて完全に吹っ飛んでしまっていた。

「な、なんで・・・」

脱衣所にあいつがいた。
しかも全裸で。まっぱで。
見てしまった。
いや、見たくて見たんじゃないのだけども。
不可抗力だ!

「ぼーっとし過ぎてすっかり忘れてたよ・・・・。っていうかなんで今日に限って朝風呂入ってんのよ!」
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