サヨナラからはじめよう
「な、何言ってるの?私が何をしようとあんたに関係ないじゃない!」

イライラが募ってくる。
一体何の権利があってあんたが口出しするのよ?

「・・・・そうかもしれません。でもやっぱり駄目です!そんな悲しいことしないでください。涼子さんにはそんなことしてほしくな・・・・」


バンッ!!!


言葉を遮るように思い切りテーブルを叩きつけた音に驚き、
あいつはそれ以上言葉を続けられなかった。

「・・・・ふざけないでよ」

「え?」

「ふざけないでよっ!あんたに私の何がわかるって言うの?私の何を知ってるって言うのよ!何も知りもしないくせに綺麗事ばっかり言わないで!!」

荷物を手に取り鞄の中からお金を出してテーブルに叩きつける。
そのまま驚いているあいつの顔を思いっきり睨み付けた。

「それに・・・・散々女遊びしてた最低野郎のあんたにだけは言われたくないっ!!!」

そう吐き捨てると全力で部屋から飛び出した。
あいつが必死で呼び止める声がしたけど、
そんなことも全て振り切って全力で走った。
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