サヨナラからはじめよう
「これ以上は無理。別れます」
すっぱりバッサリ言い切った。
「絶対に嫌だ!」
「今更何言ってんの?自分がしてきたこと棚に上げてよくそんなこと言えるよね」
自分でもびっくりするほど、低くて冷たい声だった。
そんな私の様子にアイツは一瞬息を呑んだ。
でも次の瞬間にはまた元の顔に戻って言った。
「涼子が何と言おうと俺は絶対認めない!別れないから」
「勝手にすれば。私はもう無理だし別れるってはっきり言ったから。もうあんたに振り回されるのは金輪際まっぴらごめんなの」
そう言って部屋を出て行こうとする私を慌てて引き留めようとした。
差し出されたその手を凄まじい力で振り払うと、その勢いに驚いたのかアイツはそれ以上手出ししてこなかった。
それからの行動は我ながら早かったと思う。
アイツに関する物は気持ちがいいくらい全部捨てた。
携帯も速攻で変えて連絡をシャットアウトした。
何度か家に来たけど、合い鍵で入ってこれないように鍵も付け変えた。
そして奴が仕事の日を狙って引っ越した。
そうして私はあの男の前から跡形もなくすっぱり消えた。
もう二度と会わないと固く誓って。
すっぱりバッサリ言い切った。
「絶対に嫌だ!」
「今更何言ってんの?自分がしてきたこと棚に上げてよくそんなこと言えるよね」
自分でもびっくりするほど、低くて冷たい声だった。
そんな私の様子にアイツは一瞬息を呑んだ。
でも次の瞬間にはまた元の顔に戻って言った。
「涼子が何と言おうと俺は絶対認めない!別れないから」
「勝手にすれば。私はもう無理だし別れるってはっきり言ったから。もうあんたに振り回されるのは金輪際まっぴらごめんなの」
そう言って部屋を出て行こうとする私を慌てて引き留めようとした。
差し出されたその手を凄まじい力で振り払うと、その勢いに驚いたのかアイツはそれ以上手出ししてこなかった。
それからの行動は我ながら早かったと思う。
アイツに関する物は気持ちがいいくらい全部捨てた。
携帯も速攻で変えて連絡をシャットアウトした。
何度か家に来たけど、合い鍵で入ってこれないように鍵も付け変えた。
そして奴が仕事の日を狙って引っ越した。
そうして私はあの男の前から跡形もなくすっぱり消えた。
もう二度と会わないと固く誓って。