始まりの手紙、終わりの手紙。

2文

はぁはぁと息を切らしながら坂を下る。

家から青坂公園までは一直線だけど坂だから

家から青坂公園までは下り坂

青坂公園から家までは上り坂。
どうせなら平らな道にして欲しかったと、走りながら思う。

公園について人影を探すと

「あ、きたきた」

はい、どーぞっと続けると手帳を渡して帰ろうとしていた。

「ちょ...ちょっと待って!!」

大声をだすと相手もびっくりしていて

「な、なんかお礼させて...」

走り終えたあと息が苦しい中大声を出したので
声が思うように出なかった。
ストーカーに拾われずに済んだ事をお礼したかった。

「え、いいよ。別に」

相手はそれだけ残すと帰ってしまった。


私は携帯を取り出しさっきの新しいアドレスに

【なんかお礼させて!】

とカチカチ文字を打ち、送信する。

送信したあと待受画面に戻され、時間が表示されるようになっている。

時間を見ると PM4:28
四時半でも、もう夏。

まだ空は青かった。
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