始まりの手紙、終わりの手紙。
送信したのは四時半。

今は十一時。

「さすがの私でも七時間は待てない...」

またメールを作ろうとすると




【受信中...】





「えっ?!ちょっわっ!!」

ドーンと音を立てて椅子と一緒に倒れた。
びっくりして携帯を投げてしまってそれを取ろうとして...

なんて名前に似つかわしくない出来事なんだろう

鈴蘭の花言葉は...“幸福が訪れる”

今日の私には何一つ幸福なことなどなかった。

「...あ...」

一つ、一つだけあった。
手帳を拾ってくれたあの人...

駄弁らなければよかったなんて思ってしまったことを後々後悔した。

新着メールのBOXを開いて見てみると

【悪い、予備校行ってた
それは学校で言うわ。おやすみ】

学校で言う...?
同じ学校だということ...?

私は戸惑いつつも
【わかった。おやすみなさい】
だけ返事をすると、
不思議な感覚に身も包まれて眠りについた。
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