独占したい的な 【完】
「ユエさん……ありがとう、ございます……」
「おー」
「ユエさんのコレは…ボクが必ず…必ず、本物にしてみせます」
「当たり前」
くつくつと笑いながら、
「俺の精魂傾けた“コドモ”死なせたら許さねー」
そう言った彼の背中に、深く深く腰を折った。
ユエさんのクセのある筆記体で、親愛なるから始まる、ボクから彼女への一世一代のラブレターに、手が震える。
……その震えが歓喜によるものか、または…、恐怖によるものなのか。