独占したい的な 【完】
その日のよるボクは、ユエさんの精魂傾けた“コドモ”と、そしてボクの“聖なる願い”を込めたモノを両手に、彼女の部屋を訪れた。
連絡もせずに来たボクに、彼女は目を丸くした後、さらに、ボクが手にしているモノを見て、一段と驚いた表情を作った。
「怒ってる?」
彼女の背に問いかける。
「え?なんで?」
「突然きたから」
「まさか!ビックリしたけど、李玖くんに会えて嬉しいよ」
でも―――、
と立ち止まって振り返った彼女は、目尻を下げた。