独占したい的な 【完】




「秘書課のカオリちゃんがオマエと飲みに行きたいって言ってたぞ」

「………」



特段それに何も返さなかったボクに、同僚はひとつため息を吐くと。




「年上のオトコも辛いな」



無関心なフリを装って

束縛しないように、言動を慎んで

余裕を持て余した、空気を纏う



同僚はそんなボクを知っているように、同情にも似た、憐れみともまた違う、憫察した視線を投げてきた。





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