好きになったわけ
そう言って僕らは別れた。彼女はぺこりとお辞儀をすると、パタパタと小走りで校舎へと向かった。
僕は心の中でまた出会えることを祈りつつ、下駄箱へと向かった。お互いの背中は徐々に離れていく。しかし僕は、また彼女とすぐ会える、という予感めいたものを確かに感じていた。
これが、僕と篠原有希のファーストコンタクトだった。
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