恋愛奮闘記



駅からマンションまでの道を歩く。

隣のマンションだから最後まで一緒に帰れる。それが嬉しい。
同じ所に帰ってるような気になる。

早坂さんはいつも一緒に歩くとき、私のペースに合わせてくれる。
私はそんな早坂さんの顔をチラッと見る。



待っててと言われてから初めて会う。
俺から会いに行くと言われて会いに来てくれた。

ものすごく緊張する。
だけどそれはきっと、彼も同じで…。



「最近、あのコンビニで会わないなー」

「え、あ、本当ですね。あの時はすごくびっくりしました」

「俺も。矢野さん挙動不審だし新作お菓子コーナーにいるし」

くくっと笑う早坂さん。

「そしたらその後隣のマンションに住んでるってわかったんですよね」

「そうそう!あれの方がびっくりした!家が近いとは言ってたけどまさか隣とか」

「職場も家もあんなに近いなんて、偶然とは思えないですよね!」

「俺もそう思う。で、その後一緒にご飯行ったな」

「素敵なお店でしたね」



今までの思い出は全て鮮明に思い出せる。
その時の自分の心境も、早坂さんの表情も。



そうだ、好きになったのは…初めてお店に来てくれた時だった。


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