地球を守って!恋するヒーロー
「どうして言わせてくれないの?
ひどいよ......、もしももう二度と会えなかったら、一生恨んでやるから」


「俺を恨んでミーナが生きていけるのなら、そうしてくれて構わない。
恨んでも憎んでもいいから、生きるんだ」



私の弱気になった心を見抜いたように、ブレットはつないだ手に力を込めた。

好きだと伝えてしまったらそれで満足して、私が生きたいと強く願わなくなってしまう、と気づかれてるの?


だけど、ひどいよ。
私にあなたを恨んで生きていけっていうの?
 
一緒に生きることも、気持ちを伝えることもできず、それでも生きていけっていうの?


千明といい、ブレットといい、どうしてこうなの。

かっこつけで、ヒーロー気取りで、それでいて......。


私のためにここまでしてくれなくてもいいのに。

全然、嬉しくなんかないよ。


もう二度と会えなかったら、恨むからね。
千明、ブレット......。




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