気がつけばいつも、キミだけを。

二人の本音







「遅れてすいません」




ジャージに着替えてから、遅れて部活に行く。



当然のことながらもう部活は始まっていた。


顧問がまだ来てないことだけが救いだった。






夏海先輩に謝ると、ニコッと微笑まれる。





「先輩に準備させるとはいい度胸してるねっ!」




眩しいほどの笑顔だけど、それが逆に怖い。


私はもう一度小さく謝る。





「なーんて。いつもうちより早く来て準備してくれてるから、文句なんて言わないよ。
ちょっとからかってみただけ」






ケタケタ笑ってる夏海先輩だけど、私は笑う気分になれない。







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