図書館からはじまる



「のっぽさん!?」


「太田さん!?」


のっぽさんは、驚いた顔の後に、不機嫌な顔になった。


「何してるの?こんなとこで」


「バ、バーベキューですけど…」


「そうだよな」


「太田さんこそ何を?」


「バーベキューから逃げて来たとこ…」


「え?逃げて来たんですか?誰も追って来てませんよ」


「あ、そう?別に追われてないし…」


「そっ、そうなんですか?」


のっぽさんは、今日はメガネをかけていない。


「のっぽさん、メガネかけないほうがいいよ」


「なっ何を言い出すんですか?や、辞めてください」


「照れてんじゃん」


「あっ、そ、それとその「のっぽさん」っていうの辞めてもらえます?」


「ええ?いいじゃん、可愛いよ!」


「可愛くないです」


「じゃあ、瞳子さん?でいいの?」


のっぽさんは、かなり顔が赤くなり、その場を走り去って行った。


俺、そんなに気に触ること言ったかな?


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