秘密が始まっちゃいました。
「日冴先輩、今日から羽田がいませんでしたか?」


席につくと、隣から真子が問う。


「いたいた。あれ?真子と同期だっけ?」


真子が頷き、心配げな顔で続けた。


「なんか、失礼なことしてませんでしたか?」


「大丈夫だよ。でも、すんごく荒神さんが好きみたいだね」


敵意ではないけれど、
『私が荒神さんのアシスタントです!誰も近付いちゃダメ!』
ってオーラがすごかった。


「彼女、入社して以来、ずーっと荒神さんに熱烈に恋してるんです。同じさいたま営業所で半年くらい仕事してて、荒神さんが本社に異動してからは自分も異動願いを書き続けてて。今回、二年越しの願いが叶ったって大騒ぎ」


「アハハ……、そうなんだ」


熱烈っていうか、ストーカーに近いような……。
あ、でも可愛いし、荒神さんが好意的に見てれば、問題ナシか。

真子が、はあとため息をつく。


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