10年越しの再会

なんとか今日の授業を乗り切り、帰りの準備をしていると、教室のドアの方から声がした。

『智希ーっ!帰ろ!』

ドアの方を見ると、見たことない女の子が立っていた。

可愛い……

誰だろ?交換交流生よね…?

「宮本!」

宮本…?
ん?どっかで聞いたような……

あ!!!綾のクラスの交流生だ!!
こんな可愛いかったんや…
あたしは無意識にうつむいていた。

「一緒に帰る人おらんと?」

『みんな逆方向なんやもん!』

「そーなん?んじゃ、帰ろ。」

あ、帰っちゃうんだ。一緒に。

「じゃね!また明日!」

え?勢いで顔を上げると笑ながらこっちを見てる智希がいた。

「………っ!ま、また明日…」

『おう!』

不意打ちの笑顔はダメだ。あんな顔で見られたら恥ずかしさが隠せない。絶対りんごみたいな顔してた。



でも嬉しい。また明日も会える。





< 67 / 84 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop