Stray Love II 〜ナミダの軌跡〜
「違うよ…

セージを救いたい」

ぎゅっと手を握って、訴えるように見つめた。


その気持ちは嘘じゃない。



セージの辛さは、嫌ってほど解る。


中身を見てもらえないと思ってた辛さ、

愛を信じた相手に切り捨てられる辛さ、

同情かと疑って信じられなくなる辛さ。


セージはアタシだ。


その辛さに苦しんだアタシが、同じ辛さを味わせるなんて…


だけど、その辛さが解るからこそ…

罪滅ぼしや責任感じゃなく、
純粋に救いたいって思う。


ただ…

痛くないワケじゃない、
怖くないワケじゃない、

そして、この現実が悲しくないワケじゃない…


だからって、
セージの前で涙は見せらんない。

アタシは心で泣き続けた…



でも逃げたくない…


この現実に負けたくないんだ。





ナミダは…


その姿を隠して…




さめざめ…




さめざめ…




心ん中に降り注ぐ…





溜まった涙の洪水に溺れそうなほど…


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