Stray Love II 〜ナミダの軌跡〜
「なんでアタシなんだよ…?」


セージさんは少し微笑みながら、懐かしそうに語り始めた。


「…

初めて咲陽ちゃんと会った時さ…

いつも余裕たっぷりな 尚が、あんなムキんなって"オレのオンナ"アピールしてたし…

龍も、尚のオンナだってわかってて惚れてるみたいだったし…


どんなコなんだろうって、すごく気になった」



あったな…そんなコト…


って、その頃から?



セージさんは続けて…

「だから、ここ(誠工業)で再会して…
名前まで覚えてくれてて…嬉しかった。

そんな咲陽ちゃんが、なんかほっとけなくて…
それに、仲良くなりたくて…

協力し始めたんだ」


そこまで言って、黙り込む…




え…

終わり!?


それって、
周りに流されてるだけじゃね!?



すると、セージさんは…

アタシの正面に来て、まっすぐに見つめた。



「協力して知った咲陽ちゃんは、
一途で、頑張り屋で、人を察する事が出来るコで…

気がついたら、思いっきり惹かれてた。


好きだ、咲陽ちゃん」


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