にじいろなみだ



「ついて来い」


琥珀さんは、あたしを連れて、ある湖のようなところに来た。


「此処は、現湖《ゲンコ》だ。現実世界の様子が見ることができる」


「っ、現実世界?」


矢那が、いる。


「お前…いや、桜空が言っている者はこいつだろう?」


ぱあっと現湖が明るくなり、その明かりが消えると、そこには矢那がいた。


「矢那…っ」


「やめておけ。此処に落ちると戻れぬぞ」


「っ」


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