《実話》Last Love〜命を懸けた愛〜
その弘樹が今、煙草を吸っている。

ため息混じりに煙を吐く弘樹を見て、英美は何も言わず弘樹の隣に座った。

静かな部屋に弘樹の煙を吐く息の音だけが響く。

英美も弘樹も何も話さない。

時間だけが流れていき、夜も更けていく…



「弘樹さん…

やっぱりこの子は生みます。」

お腹を擦りながら優しい瞳の中にも、熱い思いが見受けられる目をして力強く弘樹に話した。

「…ほうか…」

弘樹は英美の顔をチラッと見て呟いた。
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