《実話》Last Love〜命を懸けた愛〜
「せっかく授かった命ですもの。

中絶するなんて神様に罰があたります。」

英美はお腹を擦り、優しい目でお腹を見つめ話した。

英美の言葉を聞き隣でうなだれる弘樹。

高野先生は眉間に皺を寄せ、黙ったまま動かない。

予測していなかった言葉に動けないでいた。

弘樹も…

医者も…

誰もが諦めると考えていた。

英美の答えはありえない選択だった。

自分の命よりも、まだ生まれてもない…

形にもなっていない小さな、小さな命を選択した。

余命の宣告…
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