冷たい彼は旦那さま
それだけで、俺は満たされる。幸せ物だ。
今日は仕事がスムーズに終わって、帰る支度をしていると部長が俺の所へとくる。
「今日は大事な取引先とご飯なんだ。お前も来てくれ」
何で今日に限って…。そんな感情を押し殺して俺は頷いた。
予定は2時間程だから、2時間後でもいつもより早い時間に帰れる。
だが、世の中そんなに上手くいかない。
仕事の事になるとつい話し込んでしまった。
終わったのは、もう日付が変わっていた。
遥もさすがに寝ているだろうと解釈していた俺はメールも電話もしなかった。