冷たい彼は旦那さま


嘘じゃないって、誰か言ってよ。


ただでさえ泣き虫なのに、もう泣いてしまってる。


なかなか理解出来ない状況と裏腹に、気付いたら私は翼さんの腕に包まれていた。


夢でもない、幻覚でもなく。


ここにいるのは本物の翼さんなんだ。


「好きだ、遥…。……俺と、結婚しよう」


嘘だと思った。


翼さんが私の事を好きなわけないんだ。


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