冷たい彼は旦那さま
そう言って、どこからかハサミを取り出す。
「ちょ!サツキ姉さん、それはマズイって!」
急に慌てです数人の女子。
「うるさいわよ。美優達も同じよにされたく無いなら大人しく抑えてればいいのよ」
今のサツキさんにはきっと誰の声も届かない。
それくらいに冷静さを失っている。
ゆっくりと伸びてくるハサミ。
「やだっ!やめてっ!」
――バサバサっ。
目の前で髪の毛が舞落ちた。
それはほかの誰でもない、私の髪。