冷たい彼は旦那さま


「やっ!やめてよっ!」


私の言葉とは関係無しに切られていく髪の毛。


「翼に言ったらいいわ。そしたらきっと、翼は傷つくわよ?」


「っ」


ずるい。そんな手を使うなんて卑怯だ。


「最低……っ!」


……せっかく伸ばしてたのに。


『遥、髪伸びたね』そう言ってくれた翼さん。


ホントはね、翼さんと釣合いたくて伸ばしてた。


少しでも髪が伸びたら大人っぽく見られるかなって思ってた。


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