冷たい彼は旦那さま
「例えサツキでも遥を傷付ける事は許さない」
私を庇うように抱きしめている彼。
「翼さんっ」
走って来たの息を切らしている。
「なんで?なんで、翼はその子ばかりを庇うの?私はずっと翼の事が好きだった!なのにっ!翼がその子ばかりを見てるから!」
「ちゃんと、サツキのことは見てた。だけど、気持ちには応えられないから曖昧にしてたんだと思う」
辛そうな翼さんの声。
サツキさんが翼さんを大切な人だと思っていたように、翼さんもサツキさんが大切だった。
「なんで‥‥私でもいいじゃない!その子のかわりなんて私にもできるわ!」