冷たい彼は旦那さま
「もう、俺の事好きじゃない?やっぱ、あの幼馴染みのことが好き?」
「え?」
唐突に発せられた言葉に、理解するのに時間がかかる。
「俺、遥の事好きだよ」
こつんっと額を合わせる。
私と好きです。泣いちゃいそうに好き。
「私と好きですっ。でも、翼さんが遠くて…」
「遠い?」
「翼さん、他に好きな人が居るなら私は気にしないでください」
好きじゃないのに、傍にいられるのは辛いよ。
私はまだ大人にはなれないから。