おかあさんになりたい。 ~天使がくれたタカラモノ~
「そっか、まだ見えなかったんだ。じゃあお祝いはまた来週だな。」


「うん。今度の赤ちゃんはゆっくりな子なんだね。」




つくり笑顔で陽に報告する。




子宮外妊娠かもなんて………言えないよ…




もう陽を悲しませたくない…




流産した時のあの陽の悲しそうな顔…もう私は見たくないから…




少しの罪悪感を胸にしまう。




私は来週の診察まで、子宮外妊娠の不安を自分の中にしまうことに決めた。











待っている1週間は長くて、長くて。



赤ちゃんが来てくれた喜びにお腹に手を当てては、その後ろにあるかもしれない不安に恐くなる。




そんな日が続いた土曜日のこと。




食料品を陽と一緒に買い出しに来ていた私は、感じたことのある違和感に不安になった。


「トイレに行ってくるね。」



買い物を頼んでトイレへ急ぐ。




まさかね…きっとオリモノが多めに出てるだけだよね。







トイレに入り、ショーツの色を確認する。





オリモノは薄い赤の色。




見た瞬間は息が止まるような感覚。
でも悲しいことに思い浮かんだ言葉は……



「またか………」




諦めにも似た感覚だった……





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