双子姉妹の胸キュン恋愛道!



手際よく扉に鍵をかける。



「一度ならずとも二度もお嬢様の邪魔をするなんて…。」



「邪魔、なんてしてないです…。」



少し怯えるような目で初音は首を左右に振った。


サラサラの黒髪に切れ長の目。


時に優しく微笑む口元。


スーツを着ているせいか、大人っぽく見える。


クラス中の女子生徒が憧れるイケメン。


そのイケメン執事と今、2人きり…。



「そんなに怖がらなくてもいいんだよ。」



博人が優しく問いかける。


それでも、初音は一歩ずつ後ろへ下がる。



「キャッ。」



足元に体操マットがある事に気付かず、引っかかってそのまま後ろに尻もちをついてしまった。


ゆっくりと見上げる。


博人が優しい目をしたまま見つめている。


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