三行ラブレター



「ねえ、陽ー早くホテル行こうよー」

「でかい声で言うなっつの」

「もう我慢出来ないんだもん!」


それは坂田陽と先輩ギャルだった。

愕然としながら日向の袖を引っ張れば
「なに?」と気づいてないらしい日向は問いかけてくる。



「やばい。ばれたらやばいよ」

「は?誰にだよ」

「…気づかないの?!坂田とギャルが居る!」


私の声は一際目立ち、此方に向かっていた2人に気づかれた。
あー大失態!
私たちを目の前に、坂田は面白そうに言葉を放つ。


「よぉ、日向センセ」

「…げ(もっと早く言えよな!)」

「(だから言ったでしょ!)」


小声で会話をしながらサッと日向の後ろに隠れた。

すると先輩ギャルは「日向先生の彼女ー?」なんて覗いてくる。
覗くなー!見るなー!!離れろー!!!


< 21 / 55 >

この作品をシェア

pagetop