イエロージャンキー
.




家が近い、というわけではなくて。
気づいたら、ただなんとなくお互いがそばにいただけ。

昔はいつも隣にいて、今とは違って「修ちゃん」って呼んでた。
恋愛とかよくわからないころから好きで、他の女の子を見てほしくなくて、いつも困らせてた。
「手つないで」とか「あれとって」とか、自分だけを見てほしくて。
そして、最後にはいつも「ありがと。修ちゃん大好き」って言った。


きっと、そんなこと覚えてるのはあたしだけ。
ずっと、こんなに遠くになっても覚えてるのは、きっとあたしだけ。




「大好き」なんて、もう言えないよ。


.
< 2 / 20 >

この作品をシェア

pagetop