白い闇に囚われてー刹那の風花ー【完】
「だろ? 四つ年下なだけの俺を育てたんだぞ? 何かもう子育てのプロだぞ」
俺の言葉に、壱星は軽く笑った。
それを見て、俺は一度手を打つ。
「はーい終わり。俺こいうの苦手なの。二度とさせるなよな」
「……どうかな」
答えた壱星は笑みを含んでいた。
「せんって言えよ」
「言わないよ。それより雅風、今の言葉は理波を俺の嫁にしていいと受け取っていいんだな?」
「言っとくけど社会的責任とれるようになってからの話だぞ。何でお前まだ十五なんだよ」
「俺だって早く十八になりたいわ」
ぐだぐだと、そんな言葉の応酬があって。