年上ヴァンパイア




急に教室の扉があく。
みんなは、いっせいに扉の方を向いた。


「すみません、まだ開店してないので…。」


穂乃がそういう。
私も顔をあげてその人を見た。


「しお……優魔っ?!」


「優魔くんだ~。」


穂乃のその声で、クラスの女子はいっせいに紫苑の周りに集まる。


「梨穏。」


紫苑が私の名前を呼ぶと、女子たちが紫苑から少し離れた。
その隙に私の側まで歩いてくる。



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