乱舞〜舞うように戦う少女〜
ガラッ
教室のドアを開けて中に入ると…
すぐに豹鬼幹部がこっちを向いた。
『ゲッ』
あっ、声にまた出しちゃった…
「……愛菜……」
横で癒奇がじーっとアホかと言う目で
見てきた。
………。あぁ、ジリジリと璃綺がよって来ている。
『……。』
頑張って目をめっちゃ逸らす私。
「おい、お前は…お前等は、
本当に何者だ?
なんで、あんな高い所から飛び降りた?
普通の人なら…そんなこと、しねぇだろ?死ぬ気か?」
死ぬ気か……か。
別に、私は、死んでも、構わない。
死んでも、生きても、意味がない。
『………。っ……。』
ダメだ…。
「愛菜…。
ない、ちゃ、ダメだ、よ。」
そういう癒奇は、涙目。
『私に、泣くことは出来ない。』
璃綺は、意味が分からないようで固まっている。
癒奇は、私の言葉で更に顔を歪める。
「愛菜………。
愛菜は、人形じゃ無いよ?」
あぁ、癒奇はまだ、泣けるんだ…
『癒奇……まだ、泣けるんだね…。
よかった……。』
可愛くて、皆に好かれる癒奇には、
感情を失って欲しく無い。
「……愛菜……。グスッ………ヒック」
ついに癒奇は泣き出してしまった。
あぁ、いつになったら、感情は戻ってくるんだろう……。
人形はもう、やめたいよ…………