続・銀髪姫と不良幹部
「…依亜、謝るのはなし。謝るかわりに、俺を…俺たちを頼れ」


「っ…頼っていいの?」


「ああ。依亜に頼られるなら本望だ」


口の端を上げて、満面の笑みで笑う史音。


久しぶりに笑顔を見た気がする。


ここ最近はずっと忙しかったし。


その笑顔で言われると逆に照れるんだけど…。


なんて言ったら調子に乗るから言わないけど。


「…そっか。頼る…か」


優しくつぶやく。


総長だからとか気を張らなくてよかったんだ。


総長だからこそ、みんなを頼らないといけないんだ。


仲間を頼らない総長なんて強いわけないんだ。


…って、あれ?


「…2年前は私頼ってたよね?」


留学するときは頼っていたはず!


そう伝えると、史音はため息をついた。


なぜに?!


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