病室の君へ
ー俊~夕飯にて~ー
「おい!しぃ奈!ご飯こぼすな!」

これだからガキは!
しぃ奈を膝にのせて夕飯なんてあり得ない。
こいつ・・箸の持ち方も変だし、左手で皿持ってねーし、
まったくもって行儀が悪すぎる。
こいつの親はどうなってんだよ!

「ごめんね俊にぃ・・・」

あああああまた箸からご飯がおちるーーー!!!

「ああいい!キニスルナ!マズ!メシニシュウチュウシロ!メシニ!」

俺はきれい好きだからけっこー気にしてしまう。
カタコトになってしまった。
でも・・・しぃ奈は可愛い気がする。

「あああああああああああああああああああ」

お気に入りのインナーにこぼしやがった!

「しぃなああああああああああああああ!!!!!!」

ー俊~就寝時にて~ー
「では、何かありましたらナースコールを押してお呼びください。」

看護師が伝えた。

「あっあの・・・しぃ奈は行儀とかその・・・」

「ああ、この子の親ね、この子を放置してね・・・」

放置?こいつの親が?
これ以上は聞いてはいけないような気がした。

「あ・・・そうですか。じゃあおやすみなさい」

そういって寝てしまった。
腕がギリギリ痛むからすぐには寝れなかったが・・・
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