マリの毎日

「や、だから、俺、勝ったから」

「何様?」

「俺様」

「黙れよ」

「勝った方がルイコの権利を得るんだよ!」

「……たかだか指相撲に勝ったぐらいで何言うとんじゃぼけ!!!」


出身のわかってしまうようなお言葉遣いでワリに噛みつかんばかり……じゃなくって、本当に歯を剥き出しにしたルイコ。


「ちょっと! ルイコ! やめなって!」

「ワリもさ、やっぱ人を賭け品にするのは、な」


マリとヨシは仲介役に。と言っても、2人でルイコの手と歯を押さえているのですが。


「……ふん、それじゃあ、ワリ。私と正々堂々勝負しなさい! テニスでよ!」

「……はいいいい?」

「忘れてもらっちゃ困るわ。もともと私達、ジュニア大会のためのペアなんだからね。私とマリ、あんたとヨシ君のペア、どっちが上まで行くか、勝負よ!」

「……よし、わかった」

「「はあ!?」」


巻き込まれたのはマリとヨシ。自分達も、凄まじい特訓につき合わされるだろうとの思いを抱え……


「ヨシ君、大変なことになっちゃったね……」

「ああ、つか……映画、始まってる……」


!?!?!?

忘れてた……せっかく気合い入れてきたのに……くっ……(´д∩)


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